スマホ向け表示



 
第79回定期公演
2025年1月24日(金)19時 三鷹市芸術文化センター
創立20周年シリーズ①

 


学校の先生方へ
2022年9月24日に発生したスプリンクラー事故に関しましてご心配をお掛けしております。


各種情報提供はこちらへお願いいたします
メール fukumimissj@gmail.com  または 電話 090-9940-6995 まで


■Infomation
■2024年11月10日(日)第75回日本音楽学会全国大会 芸術監督・中原朋哉 研究発表 (2024年10月20日)
■「オーヴェルニュの歌」演奏記録がカンタル県の公文書館に収蔵(2024年8月14日)
■『音楽の友』コンサート・ベストテン2023に選出 (2024年1月27日)
■ブラスのひびき 配信開始 (2019年7月26日)
■「シンフォニエッタ 静岡」 静岡県内の定期公演 撤退について (2018年9月4日)
■ふくちゃん・みみちゃんSHOPはじめました (2018年8月12日) ふくちゃん・みみちゃんグッズのお店です。
■O.リード:メキシコの祭 & サティ:ジムノペディ 配信中!(2018年3月10日)
■週刊「エコノミスト」2017年3月28日号に当楽団バソン・スーパーソリスト 小山清のインタビュー記事掲載(2017年3月28日)
■名誉応援団長に有馬朗人氏 就任 (2017年3月1日)
■【芸術監督 中原朋哉 インタビュー記事】 「作品に対して謙虚であることがより良い演奏の基礎になる」 (Wind Band Press/2017年1月27日)
■テレビ出演情報  10月28日静岡朝日テレビ「スポーツパラダイス」1000回記念番組に出演しました(2016年10月28日)
■陸前高田の被災松でバソン製作  バソン 小山清 (2016年10月14日)
■マスコット・キャラクターの名前【ふくちゃん・みみちゃん】に決定しました!
■当団オーボエ奏者・吉村結実が2013年「第82回日本音楽コンクール」オーボエ部門で1位を獲得しました。(2013年10月29日)
■オリヴィエ・シャルリエ(パリ音楽院教授)がシンフォニエッタ 静岡「レギュラー・ゲスト・ソリスト」に就任しました。(2013年9月1日)
■シンフォニエッタ 静岡は、テクニカル・パートナーとして株式会社ステージ・ループと業務提携をいたしました。

<Message>

私は、世界の中で静岡にしかない音楽活動を目指すシンフォニエッタ 静岡の心意気を感じて、全面的に応援します。

シンフォニエッタ 静岡 応援団団長 石川嘉延 (前静岡県知事)
  



5月22日の日曜日、さわやかな陽の光がまばゆいばかりの空の下、シンフォニエッタ静岡定期公演を聴きました。少年の頃、私とのピアノのレッスンを続けていた原田節君が、プーランクのピアノ・コンチェルトでソリストをつとめるということがきっかけでした。大好きな海のそばで思いがけず、透き通った新しい音を聴いたようでした。

私自身がフランスで勉強をした頃(1954~57年)、作曲家のプーランクからこのコンチェルトのレッスンを受けました。直伝ということです。原田君の演奏は、豊かな色彩に満ちたエスプリ、ユーモアまで含めてなかなかのもので、サポートをされた中原朋哉さんは後半のブラームスと合わせ、最近では珍しい「又、聴きたい」という思いを抱かせる貴重な音楽家だと思います。秋になったら東京でお会いするのを楽しみにしています。


遠山慶子、ピアニスト
  



20世紀に活躍した印象的なオーケストラというと、アンセルメ・スイスロマンド、クリュイタンス・パリ音楽院管、カラヤン・ベルリンフィル、ベーム・ウイーンフィル、ムラヴィンスキー・レニングラード・・・といった具合に、指揮者とオーケストラが対になって頭に浮かんでくる。ここで特徴的なのは指揮者とオーケストラの長く強い絆によるローカルな味わいを持った個性的な音色と表現力である。

20世紀も後半になると交通網の発達に伴い、指揮者は日替わりのようにして世界のオーケストラを渡り歩く事になる。
その結果、オーケストラは長い間に培ったその土地固有の歴史や文化、気候風土から自ずと生まれ受け継がれてきた伝統よりも、世界的に平均した技術と機能性が求められるようになる。最近特に演奏者の技術の向上に伴いオーケストラの演奏水準も向上し、世界の至る所で素晴らしい演奏を聴くことができる。しかしその反面、世界のいろいろな地域に根ざすローカルな味わいが失われてきたことは、真に残念な現象である。

そうした状況の中で、シンフォニエッタ 静岡を立ち上げた中原朋哉氏に拍手を贈りたい。中原氏はフランスで勉強し活躍した影響もあり、いつもバソンの聞けるフランス的味わいを持ったオーケストラを目指している。
これだけでも個性的な特色を備えたオーケストラとして大変な興味を覚える。更に氏は、ローカルなオーケストラでは考えられないような、ソリスト(世界的に活躍するヴァイオリニストのオリヴィエ・シャルリエ、クラリネット奏者のフェルディナント・シュタイナー等)を迎え、斬新な企画と選曲により、大変充実した内容のコンサートを展開している。

一人の指揮者と気心の知れた仲間たちが織り成す味わい深いサウンドに団員の一人として大いに期待する次第である。

シンフォニエッタ 静岡 バソン・スーパーソリスト 小山 清



音楽は生(ナマ)がいい。
CDやネットで音楽を聴くというのは、インスタント食品みたいなもので、手軽だし美味しいけれど、やはり音楽は本来、自分の目の前で生身の人間によって奏でられるものだ、という基本線を押さえておくべきだと思う。

音楽や芸術は、決してただ高尚なものではない。
音楽は、その土地の風土や社会や歴史と密接な関係があって、「そこ」に生きている人によって演奏され、そこに住む人によって聴かれるのが本来の姿だ。

シンフォニエッタ静岡という室内オーケストラがある。
私がつねづね考えている、音楽と人間、音楽と地域社会というものの関わり方において、多くの示唆と刺激的な解答を与えてくれる演奏団体である。
静岡という「地域」に徹底的にこだわりながら、ベートーヴェンやモーツァルトなどの定番曲から、音楽監督中原氏の精神的故郷というべきフランスの、数々の秘曲名曲をプログラムに配し、オリヴィエ・シャルリエ(ヴァイオリン)のような、東京でもなかなか聴けないようなレベルの世界的ソリスト(先日のメンデルスゾーン&チャイコフスキーの協奏曲は凄かった!)を毎回のように呼んでくる絶大なプロデュース力を発揮している。
こんなオーケストラが地元にあったなら、共感をもって演奏を聴きに通うだろう、と思うからこそ、私自身は東京在住ながらほぼ毎回、演奏会のたびに静岡を訪れている。

私としてはむしろ、地元静岡の皆さんに、もっとこのオーケストラのことが知られてほしいと願う。
音楽というものは、皆さん、どこか高いところ・遠いところ(東京とか、「本場」ヨーロッパとか)から降ってくるものだと思ってませんか。
そうじゃなく、音楽は、自分が、今、「ここ」から始めるものなんです。

「シンフォニエッタ静岡」のありようとその未来に、大きく期待する次第である。

中野 明(音楽愛好家・サクソフォン奏者)