スマホ向け表示


2025/2026シーズン定期公演

第80回定期公演  創立20周年シリーズ② 愛と海の詩
2025年6月20日(金)19時00分開演 18時30分開場  会場: 三鷹市芸術文化センター 風のホール (東京都三鷹市)
出演者

指揮:中原朋哉
プロフィール

メゾ・ソプラノ:鳥木弥生 ☆
【オフィシャルサイト】
 
曲目

 アカデミー・フランセーズ小説大賞1923年受賞作品
 アルフォンス・ドゥ・シャトーブリアン『ラ・ブリエール』をレオン・ポワリエが映画化、上演100周年
■ラドミロー:交響詩「ラ・ブリエール」
  1.前奏曲(寂しい風景) 2.エルビニャク村の定期市 3.春 
  4.夜の牧歌5.不安気な恋人達 6.進歩に脅かされる古いブリエール(伝説)~トリニャク製鉄所
■ショーソン:愛と海の詩 ☆
■オネゲル:夏の牧歌
■プーランク:シンフォニエッタ

   
【出演予定】
フルート 梶原一紘 だてかよこ
オーボエ 池田肇 小山祐生
クラリネット 竹内未緒 郡尚恵
バソン 小山清 渡邊愛梨

ホルン 月原義行 鈴木希恵
トランペット 杉木純一朗 奥田敏雄
トロンボーン 野村美樹 松永遼 向江平八郎
ティンパニ・打楽器 梅津千恵子 加藤恭子
ハープ 佐々木遥香

ヴァイオリンⅠ 嶋村由美子 矢野翔 新山開 小佐井真希 加藤揚啓
ヴァイオリンⅡ 杉山優子 進藤麻美 伊藤衣里 粳間良子
ヴィオラ 小澤恵 吉満太志 塚本遼 川上拓人
チェロ 若狭直人 大塚幸穂 佐藤遥香
コントラバス 石川智崇 土田卓
ステージマネージャー 九谷敏裕 萩庭光
   
  創立20周年シリーズ② 愛と海の詩
  
 作曲者の遺族と中原朋哉しか楽譜を所持していないことから、ほかでは聴くことができないポール・ラドミローによる交響詩「ラ・ブリエール」。フランス・ブルターニュの湿原「ラ・ブリエール」を舞台にしたシャトーブリアンによる小説を映画化した際に付けられた音楽を演奏会用に編み直したもので、今回は6楽章版での日本初演です。続いてメゾ・ソプラノ鳥木弥生を伴いブショールの詩、ショーソンによる「愛と海の詩」をお届けします。後半はオネゲルの清涼感にあふれる小品「夏の牧歌」。中原朋哉&シンフォニエッタ 静岡の十八番、プーランクの愛の歌とパリの日常の風景が描かれた「シンフォニエッタ」。シンフォニエッタ 静岡を象徴するプログラムをお楽しみください。
   
チケット 全指定席 2025年2月20日販売開始
【1回券】
S席(2階席正面) 8,000円  A席(1階席) 5,000円  B席(2階バルコニー席) 3,000円

三鷹市民割引 S席7,000円  A席4,000円  B席2,000円
学生A席・B席1,000円

【年間3回セット券】 
S席20,000円 A席12,000円 B席7,000円
 
既に1回券をお求めのお客様は、差額にて年間3回セット券をお求めいただけます。
座席図 【座席図はこちら】
お申込み
シンフォニエッタ 静岡 事務局からチケットを郵送します(6月10日お申込分までチケット郵送いたします)
◆お申込フォームからお申込み(代金後払い)


お申込みフォームに必要事項をご記入のうえ、お申込みください。
座席のご希望がある場合は、座席番号または「中央/通路側」「前方/後方」など記入していただけましたら、ご希望に沿う席をご用意いたします。
お申込受付後、チケットを普通郵便でお送りいたします。お客様のお手元にチケットが届きましたら、同封のお振込案内に沿って代金をお振込みください。

学生券をお申込みの方は、ご来場になる学生さんのお名前と学校名を記入して下さい。(公演当日に学生証または年齢確認のできるものをご提示ください)
◆お電話でのお申込み(代金後払い)

電話 054-204-7778 / 090-9940-6995

お申込受付後、チケットを普通郵便でお送りいたします。お客様のお手元にチケットが届きましたら、同封のお振込案内に沿って代金をお振込みください。
※チケット申込金額が合計3000円以上=発送手数料無料/3000円未満=発送手数料200円
  
プレイガイド
◆チケットぴあ
 (販売期間:2025年6月19日23:59まで)

TEL 0570-02-0000
Pコード 293-430
 
主催等 主催:シンフォニエッタ 静岡
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ  静岡県
     


第81回定期公演  創立20周年シリーズ③ オール・クセナキス・プログラム
2025年10月10日(金)19時00分開演 18時30分開場  会場: 三鷹市芸術文化センター 風のホール (東京都三鷹市)
出演者

指揮:中原朋哉
プロフィール

メゾ・ソプラノ:鳥木弥生 ☆
【オフィシャルサイト】
ほか1名
 
曲目 ■クセナキス:Atrées アトレ (日本初演)
■クセナキス:N'Shima ネシマ (日本初演) ☆
■クセナキス:Epei エペイ (日本初演)
■クセナキス:Waarg ワーグ

※初演情報は出版社によるもの
チケット 全指定席 2025年6月10日販売開始
S席(2階席正面) 8,000円  A席(1階席) 5,000円  B席(2階バルコニー席) 3,000円

三鷹市民割引 S席7,000円  A席4,000円  B席2,000円
学生A席・B席1,000円
座席図 【座席図はこちら】
主催等 主催:シンフォニエッタ 静岡
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ  静岡県
     


第82回定期公演 
Hommage à l’Orchestre féminin de Paris & Basler Kammerorchester
パリ女性オーケストラとバーゼル室内管弦楽団へのオマージュ
2026年1月30日(金)19時00分開演 18時30分開場  会場: 三鷹市芸術文化センター 風のホール (東京都三鷹市)
出演者

指揮:中原朋哉
プロフィール
 
曲目

■リヴィエ:交響曲第3
■シュミット:ジャニアナ(交響曲第1番)
■ルーセル:シンフォニエッタ
■オネゲル:交響曲第2

チケット 全指定席 2025年9月30日販売開始
S席(2階席正面) 8,000円  A席(1階席) 5,000円  B席(2階バルコニー席) 3,000円

三鷹市民割引 S席7,000円  A席4,000円  B席2,000円
学生A席・B席1,000円
座席図 【座席図はこちら】
主催等 主催:シンフォニエッタ 静岡
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ  静岡県
     


創立20周年エッセイ
「シンフォニエッタ静岡との20年、その魅力と特色」

 シンフォニエッタ静岡の皆さん、創立20周年おめでとうございます。東京在住ながら2006年の第1シーズン以来現在まで定期会員を続けている者として、まことに感慨深い。皆勤という訳にはいかなかったが、静岡で定期公演をやっていた頃の、年に何度かの静岡への往復は今でもよい思い出となっている。私はたまたま都内でも南部の、神奈川に近いエリアに住んでいたため、新幹線は使わずとも、川崎へ出て10:50発の(今は無くなってしまった)「快速アクティー」に乗れば、各駅停車を乗り継いで開場時刻頃に到着することが可能だった。小田原から先の海が見える車窓の景色や、沼津で乗り換える3両編成の東海道線のローカル線風情がたいへん懐かしい。様々な事情によって静岡での定期公演開催が無くなって久しいが、毎回でなくともまたそのような機会があれば良いなと願う。
 さて、そんな20年も東京から通い詰めたシンフォニエッタ静岡(以下SSJと記す)の、そのようにさせる魅力とは何だろうか。芸術監督/指揮者の中原氏と私とはそれこそ、彼が学生だった頃から様々な縁があって、SSJの立ち上げにも関心を持ったのは勿論なのだが、それだけでは20年も通うことになる理由にはならない。私見ではSSJの魅力・特色は以下の4つに集約されると思う。
1.中原氏の得意分野であるフランス音楽への関心と志向を大胆に表出していること。そして、知られざるフランスのオーケストラ曲や室内楽曲、作曲家を紹介しようという情熱。
2.有名無名にかかわりなく、ここでしか聴けない魅力的なソリスト。
3.「室内オーケストラ」としての独自のレパートリーの開発。
4.吹奏楽、管楽器への偏愛。

 SSJのウェブサイトからは、過去20年間に定期公演で演奏された曲目をすべて見ることができるので是非ご覧いただきたいのだが、例えばプーランクのモノオペラ「声」、フローラン・シュミットの「リートとスケルツォ」、ジョリヴェのオンド・マルトノ協奏曲を複数回演奏したなど、こんなプログラムを演奏し続けてきた演奏団体は東京にもひとつもないと断言できる。クラシック音楽の世界では少数派の、フランス音楽愛好家としては大変心強い。その大きな成果として、ポール・ラドミロー「交響曲」の世界初演(2012年)と東京初演(2022年)、フローラン・シュミット「サロメの悲劇」オリジナル室内オーケストラ版の日本初演(2015年)、近年話題を呼んでメイジャーな音楽誌にもとり上げられたエドガー・ヴァレーズ特集(2023年)とアンドレ・ジョリヴェ特集(2024年)、カントルーブ「オーヴェルニュの歌」の日本初の全曲演奏(2022~2024年)などに結実したと言えるだろう。
 フランスの音楽ではないが、ザルツブルグで研鑽を積んだ中原氏はモーツァルトも得意としており、これも何度も演奏されてきた「グラン・パルティータ」など見事であった。モーツァルトの演奏は難しく、クラシックファンなら誰もが名を知るような名指揮者でも、モーツァルトとなると驚くほどつまらない演奏をすることもある中、貴重である。そしてこの、フランス音楽とモーツァルトへの志向を統合した、中原氏とSSJの真の「十八番」は、プーランクのその名も「シンフォニエッタ」であろう。次回の定期にもプログラムされている由、よそとは一味違う「シンフォニエッタ」をご賞味の程を。

 2.の魅力的なソリスト、ということでは、初期の頃から何度も来演したザルツブルグの愉快なクラリネット吹きフェルディナント・シュタイナー、掛川市出身のヴァイオリン長尾春花、SSJのスーパーソリストとして多くの協奏曲や室内楽に登場し、つい先日もジョリヴェで健在ぶりを示したバソン小山清、専門のオンド・マルトノばかりか、ピアニストとしてモーツァルトやプーランクの協奏曲まで弾いてしまうのはここSSJだけであろう原田節などユニークな存在に事欠かないが、なんといってもSSJレギュラーソリスト、パリ音楽院教授のオリヴィエ・シャルリエ(ヴァイオリン)との出会いは宝だった。ヴィヴァルディ「四季」から現代曲(ヴァスクス)まであらゆる協奏曲を弾き、リムスキー=コルサコフ「シェヘラザード」ではソロを担当し(2009年)、忘れがたい印象を残した。SSJの団員や奏者への刺激と影響も大きかったことと思う。これほどの人が東京ではあまり知られていなかったのは不思議だったが、結果的にSSJがこの人を中央の音楽界に紹介する役割を果たしたと言えるかもしれない。近年ご無沙汰しているが、また聴きたい人である。

 3.の独自のレパートリー、という点では、そもそも数人の室内楽からオーケストラまで変幻自在な編成で活動するSSJらしく、早くも2007年のマーラー「大地の歌」室内オーケストラ版に始まり、ブルックナーの交響曲第7番(2016年)とマーラーの交響曲第9番(2017年)の室内オケ版、シェーンベルク「室内交響曲第1番」(2018年)、前述のフローラン・シュミット「サロメの悲劇」オリジナル版など室内オケならではの曲目を紹介してきた。そしておそらくこれ以上に重要なのが、これも前述の「シェヘラザード」やストラヴィンスキー「火の鳥」(2020年)、チャイコフスキーやブラームスの交響曲など、通常は大編成のオーケストラで演奏されるロマン派以降の大曲が、室内オーケストラの人数で演奏可能なのを実証したことだと思っている。これからの世の中の、人口減少と経済の縮小が予想される中、示唆に富んだ事案だと思う。

 30数年前に私が中原氏と知り合った時、彼は吹奏楽のテューバ奏者であった。彼のこの出自もまた、SSJのレパートリーを特色づけているように感じる。オーエン・リード「メキシコの祭り」(2015年)や伊藤康英「抒情的『祭』」(2020年)といった吹奏楽曲のオーケストラ版の紹介、静岡と東京の両方で実現した金管楽器大特集(2019年・2021年)、管楽器のソリストの数の多さと多彩さ。第1回定期からジョリヴェのトランペット協奏曲がプログラムされたり、トルヴェール・クヮルテット(サクソフォン)との共演(2017年)、フランセ「トロンボーン協奏曲」の日本初演(2021年)など。モーツァルトやベートーヴェンのセレナードやハルモニームジーク(2012年ほか)、クルト・ヴァイルの「ヴァイオリンと管楽合奏のための協奏曲」(2011・2015年)なども、広い意味での「吹奏楽」と呼べないこともない。私もそうなのだが、「吹奏楽出身のクラシック好き」、という人種の感性を絶妙にくすぐる要素が多いのである。

 以上、SSJの20年の歩みとその魅力を、要素ごとに振り返ってみた。「今はこういうのがウケるらしい」「とりあえず〇〇すればチケットが売れるらしい」という陳腐な発想にありふれた現代のクラシック音楽界にあっては、自分のやりたいこと、価値あると信じるものをブレずに貫く姿勢は清新であり貴重である。そのぶん集客には苦労してきたようだが、それでも今は(ようやく)少しずつ増えてきているのではないかな。
 次の10年、20年も引き続き応援しつつ聴き続けたい。

中野 明



※学生=4歳以上25歳未満の学生。学生券は枚数限定販売。
※すべての料金は消費税込。
※チケット申込金額が合計3000円以上=発送手数料無料/3000円未満=発送手数料200円
やむを得ない事情により、曲目、出演者、会場が変更になる場合があります。
演奏会中止以外のチケットの払い戻しは致しませんのでご了承ください。


【お問い合わせ】 シンフォニエッタ 静岡
■電話 054-204-7778 / 090-9940-6995
■FAX  054-204-7773
■E-mail fukumimissj@gmail.com
※恐れ入りますが、メールが届かない場合、3日以上返信のない場合は電話でお問い合わせ下さい。